【ナビスコ杯7節】経験値上昇中↑…のC大阪戦 |
【結果】 5月22日(水) 2013 ヤマザキナビスコカップ C大阪2-1鹿島(19:04/金鳥スタ/10,336人) [得点者] 02' エジノ(C大阪) 21' ダヴィ④(鹿島) 36' 柿谷曜一朗(C大阪) [フォーメーション] FW:ダヴィ、大迫 MF:中村、野沢 MF:本田、柴崎 DF:前野、植田、山村、西 GK:佐藤 [選手交代] 65分:中村、西→遠藤、青木 73分:野沢→本山
【試合の感想】 オープンな展開 フォーメーションはともに4-4-2。 C大阪は柏戦からエジノ、南野、枝村の3人が代わって先発に入りました。 大幅にメンバーを入れ替えたのは鹿島、佐藤、前野、植田、山村、本田、中村が先発となりました。 このメンバーを観て相変わらずセレーゾ監督はDFラインをいじり過ぎるなと思ったのですが、フィールドプレイヤーではCBが一番連戦の利くポジションなので2人を同時に代える必要はないです。 こーめいはメンバーを入れ替えるのには賛成ですが、新しく入る若い選手をフォローできるよう選手起用しないとチームの安定感がなくなってしまいますからね。 それで特に植田と山村のCBコンビはどうかなって思っていたのですが、立ち上がりいきなりその心配が的中します。 枝村からのフィードにエジノが植田と山村の間を抜けて決められてしまいました。 枝村にプレッシャーがかかってなかったのもありますが、あそこはCBが簡単に裏を取られたらいけないですね。 植田は追いついてからエジノの前を塞ぐように動けばプレッシャーになれたと思うのですが寄せも甘く、簡単にシュートを打たれてしまいました。 前半はとにかく自由に動くエジノを捕まえられずにいましたね。 この失点でDFラインを上げるのを怖がったのか、前線のプレスが効いている時も押し上げられていなかったので降りてボールを受けるエジノを潰しきれずに起点になられてしまいました。 また、前線のプレスに呼応してボランチが前に出た時もDFラインは連動できていなかったので、中盤とDFラインの距離が開いてしまってロングボールのこぼれ球を拾われることが多くなっていましたね。 失点後もエジノのポストプレイから柿谷に鹿島の右サイドを破られ、13分にはFKから藤本のヘッド、扇原のシュートと立て続けにゴールを襲われます。 バーと西のシュートブロックによって何とか追加点を奪われることは防ぎますが、不安定な守りによってC大阪に押し込まれました。 しかし、攻撃は中村と大迫が近い距離でプレイした時にはチャンスを作れていました。 特に中央で中村がくさびのボールを受けた時はいい形になって、サイドに展開、右サイドからダヴィが切り込んでシュートまで行くというシーンを生みます。 そして、21分には柴崎の縦パスを大迫が受けて中村とワンツー、股抜きを狙ったシュートはキム・ジンヒョンの足に当たってゴールの枠を逸れる軌道となりますが、ファーサイドに詰めていたダヴィが押し込んで同点とします。 やはり中村が中央でプレイすると攻撃の可能性が広がりますし、スルーパスもよかったです。 大迫、柴崎、本山、遠藤とはコンビネーションも良さそうというか、フィーリングが合うのでしょうね。 この得点シーン、本田がボールを持っていた時に前野がいいタイミングで上がっており、それで少しC大阪の守備が鹿島の左サイドにシフトして右サイドが空きましたね。 それでできたスペースを柴崎、大迫が上手く突きました。 この試合はどちらも守備がはまらずにオープンな展開、速い攻撃でゴール前に迫るシーンが多くなります。 28分には前野がインターセプトしてそのまま攻め上がり、カットインしてから絶妙のスルーパス。 ダヴィが決定機を迎えますがゴール右にはずしてしまいます。 すると今度は前野がパスをインターセプトされ、柿谷にドリブルで持ち込まれそのままゴールされてしまいます。 あの状況では山村も下がるしかないですし、下がりながらの難しい1対1の対応ではやられてしまいますよね。 柿谷はリーグでもトップレベルのアタッカーですし、エジノもまだチームにフィットしてないだけで能力は高いですから、山村と植田のCBで抑えること自体厳しいです。 終了間際には大迫のインターセプトからショートカウンター、ダヴィがチャンスを迎えますがシュートは大きくはずれてしまいます。 お互い多くのチャンスを生み出しましたが、C大阪がリードで折り返します。
決定力と経験が勝敗を分ける 後半の立ち上がりも展開は変わらず。 相変わらず幅広く動くエジノを捕まえ切れずに危ない場面を作られてしまうものの、鹿島もチャンスを作ります。 起点はやはり中村から。 中盤で相手のプレスを受けながらもキープすると左サイドの前野へ。 そこからの縦パスを野沢が受けて大迫とのワンツーで決定機を迎えますが、枠の上にはずしてしまいます。 ここからは鹿島がポゼッションを高めていくものの、こう着状態に陥るとセレーゾ監督は遠藤、青木の2枚替えを行います。 青木は次節に備えての右サイドバック起用ですね。 ただ、遠藤は中村と代えてしまったのでダヴィ、大迫、野沢、遠藤の組み合わせではバランスがいまいちです。 恐らくセレーゾ監督からは左サイドでプレイするように言われていたのでしょうが、そんなのは超絶無視して得意な右サイドでプレイすべきでしたし、中村のようにもっと真ん中に入っていかないといけないですね。 というわけで野沢に代えて本山を投入。 これで全体のバランスもよくなって右サイドに回った遠藤も生きて来ます。 C大阪ゴールに迫る時間が多くなるのですが、もう少しのところでC大阪DF陣に阻まれる展開が続きます。 ちょっと中に中に行きすぎていたので、サイドバックの上がりを上手く使って外から攻められれば良かったですね。 35分には前野、本山、ダヴィと繋いで最後は大迫がシュートを打ちますが枠外。 40分には柴崎の縦パスを本山がワンタッチ、絶妙なパスから遠藤がシュートまで行きますがこれも枠をはずしてしまいます。 キム・ジンヒョンの飛び出しが総じて良かったのもあったのですが、決定機はあれど枠に行かないシーンが多い試合となりましたね。 後半途中からエジノの運動量も落ちて、代わりに入った杉本は広く動くタイプではないのでCBも前半よりは守備がよくなって何とか守れていたのですが、最後は決定力に泣く幕切れとなってしまいました。
学習が必要なローテーション セレーゾ監督にとってのこの試合の位置づけは、勝つことより控え選手を試合で観てみたいというものだったようです。 それはいいのですが、その割に野沢を起用してベストメンバー規定内の入れ替え枠も1枚残してスタートしましたね。 さらに試合後に「植田選手は僕が来てから初めての公式戦になります」なんて言っていますし、同じように試合で観てみたいという理由で大幅にメンバーを入れ替えたFC東京戦は何かの役に立っていたんですかね? あの試合もDFラインを西以外3枚入れ替えてCBコンビは昌子、植田にしており、植田が「先輩がフォローしてくれる」と言っていたものの、周りの選手も自分たちのプレイで精一杯という状況でした。 あの試合で学習していたらルーキーの植田はまだJリーグのレベルでやるにはちょっと厳しいと判断できるはずですし、組ませるとしても岩政とでないとこういう先行されてしまう展開になりますよね。 それで普段試合に出してもらえない本田や中村、前野あたりは結果を出さないといけないと焦って終盤にバタバタしてしまう落ち着きのない試合運びとなってしまいました。 リードされた展開ではせっかくベンチに入れている土居なども起用するチャンスがなくなりますからね。 ブラジル人監督はローテーションし慣れてないので、入れ替え方が大雑把ですよ。 これでも当初の目的通り、普段観られない選手を試合で観られたという目的が果たせたのならいいのですが、セレーゾ監督がまた忘れてしまったら意味ないです…。 もう大幅にメンバーを入れ替えて戦う機会は天皇杯の下のカテゴリーのクラブとの対戦くらいしかないでしょうが、CB2枚替えはきつい、中村は中央でプレイさせてこそ生きる、ダヴィを起用するなら大迫+中村、本山、遠藤で2列目を組んだ方がいいということをこの試合から学んで欲しいです。 ダヴィはやはりまだ孤立する場面が多いので、大迫、中村、本山、遠藤らのうち3枚で攻撃を作ってフィニッシャーとして生かすのが現状ではもっとも有効な使い方だと思います。 ダヴィがマルキーニョスくらいフィットしてもっと周りを使えるようになれば、前線の組み合わせももう少しヴァリエーションに余裕ができるでしょうけどね。 若い選手が経験を積めましたし、これまで出場機会の少なかった本田、中村らもいいパフォーマンスを見せていました。 そして、上記に挙げた選手の特性・組み合わせなど得られたものは大きかったと思います。 あとはそれをセレーゾ監督がきちんと今後の糧にできるかどうかですね。
勝って気持ち良く中断へ 負けはしましたが、2位通過でもまったく問題ないですし、グループリーグを突破したことで6月23日、30日に準々決勝を戦えます。 グループリーグで敗退していたらリーグ再開の7月6日まで試合がなかったわけですから、サポーターとしては中断が2週間縮んだのはすごくありがたいことですね。 その前に週末はまたまた鹿島が中2日、ナビスコ杯の試合が休みだったFC東京は休養十分という試合になります。 しかし、ホームですし今回のC大阪戦はメンバーを休ませることもできました。 そして、何と言っても中断前の最後の試合ですから絶対に勝って気持ちよく中断に入りたいですね。 メンバーは出場停止の西に代わって青木、あとはいつものメンバーでジュニーニョがどうなるかどうかというところでしょう。 青木は西より運動量、守備力は高いのでバランスはむしろ良くなるのではないかと思います。 ビルドアップとセンタリングの精度がどうかというところはありますが、プレスに弱いので中央よりサイドの方が余裕を持ってボールを持てて向いていると思います。 豪快なオーバーラップからセンタリングという鹿島らしい攻めをたくさんできればおもしろくなるんじゃないでしょうか。 それには2列目でボールが収まることが必須条件ですけどね。 今季の鹿島は出場停止の選手がいるくらいの方が強いのではないかと思います。
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テーマ:鹿島アントラーズ - ジャンル:スポーツ
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