【ナビスコ杯準々決勝】3連覇どころか早くも敗退の危機…の横浜FM戦 |
【結果】 6月23日(日) 2013 ヤマザキナビスコカップ 鹿島0-2横浜FM(18:04/カシマ/13,099人) [得点者] 18' 中村俊輔(横浜FM) 79' マルキーニョス(横浜FM) [フォーメーション] FW:大迫、ダヴィ MF:中村、野沢 MF:小笠原、柴崎 DF:中田、青木、岩政、西 GK:曽ケ端 [選手交代] 55分:中村→ジュニーニョ 59分:野沢→遠藤 79分:ダヴィ→本山
【試合の感想】 右サイドの守備がヤバすぎる 横浜FMは4-2-3-1、代表に召集されている栗原のポジションにファビオが入っただけであとはいつものメンバーです。 鹿島は4-4-2、こちらもいつものメンバーに2列目に中村が入っただけですね。 ただ、鹿島の変更は致命的なものでした。 中村と野沢の組み合わせの場合、守備に大きな問題のある西の前に野沢が来ることになるので序盤から右サイドはかなりヤバい状態になっていましたね。 これはジュニーニョ、野沢の組み合わせの時から明らかになっていましたし、横浜FMもこの弱点を意図的に狙って来ていたと思います。 左サイドに流れたマルキーニョスにボランチ、CBの誰が付いていくのかも曖昧でしたし、ドゥトラが高い位置をとっても野沢がまったく観ないので西は常に数的不利の状況に陥っていました。 そのため鹿島は右サイドから押し込まれる展開が多くなります。 横浜FMのプレスにロングボールが多くなり、攻めてもボランチと2列目のプレスバックにつかまってボールロスト、遅攻はほとんど機能していませんでした。 とはいえ今の鹿島は遠藤、本山が出場していないとロングボールを蹴るしか攻撃の組み立て方法がなくなるんですけどね。 というわけで鹿島はカウンターから何とかチャンスらしきものを作るのが精一杯。 18分には中村俊のFKから失点してしまいます。 ここも押し込まれたのは右サイドからでしたね。 やはりドゥトラへの野沢のマークが甘くて精度の高いロングボールを入れられるのですが、西の対応も悪く斎藤に裏をとられます。 中央の岩政がフォローに入ってマイボールのするのですが、これを西がクリアせずにドリブルして兵働に奪われます。 ここはシンプルに蹴っておくべきシーンでしたね。 中村俊には小笠原とプレスバックした大迫が対応しますが、小笠原が簡単にかわされてしまい大迫のファウルを取られてしまいます。 ここの小笠原の守備もまったくよくならないですが、ボランチがあのエリアでボールに食いつきすぎて簡単にかわされたら後ろの選手はきついですよね。 もっと相手に前を向かせない粘り強い守備をできるようにならないと厳しいです。 28分には左サイドからのセンタリングに西がかぶってしまい、マルキーニョスにあわやゴールという場面を作られます。 はずしてくれたので助かりましたが、青木の優柔不断さ、西の守備の酷さという弱点が出たシーンでしたね。 中央は人数が揃っていたので青木は左サイドのカバーに飛び出して良かったのですが中途半端だったので、精度の高いセンタリングを入れられてしまいます。 西は相変わらず逆サイドからのセンタリングには高確率で相手選手に前を取られるか、かぶって後ろの選手にチャンスを与えてしまうかですね。 あれだけ被るひどいDFはちょっとやそっとでは見つからないっていうレベルの低さです。 1点を追う鹿島はカウンターからの大迫、ダヴィの仕掛けからチャンスを作りますが、シュートはミートせずにはずしてしまいます。 34分には柴崎が中村俊からボールを奪うとカウンター発動。 大迫がドリブルで仕掛けつつ、いいタイミングで左のダヴィにスルーパスを出します。 いいシュートだったのですが榎本に防がれてしまいました。 さらに36分にはこの試合最大のチャンス、再び柴崎がボールを奪うとカウンター。 中村からの高精度のパスを大迫が折り返し、中央で野沢が上手くファビオをかわしてシュート。 ここも榎本の好セーブに合いますが、はじいたボールをフリーのダヴィがゴール…と思いきや、なんとふかしてしまいます。 この辺りもコンディションの悪さから体にキレがないのかなって感じでしたね。 西、野沢、小笠原、青木あたりの守備をどうにかしないとなかなか失点はなくならないと思わせる前半でした。
敗因はコンディションと試合勘 後半に入って鹿島の選手にエンジンがかかるかと思いましたが、横浜FMの方がギアを上げて来ましたね。 樋口監督の「アグレッシブに守備をしよう」という指示のもと、前半よりも前からプレスに来ていました。 前半はバイタルエリアでDFラインとプレスバックした中盤でボールを奪うことが多かったのですが、後半はボールを奪う狙い所をもっと高い位置に持って来ましたね。 これによって小笠原と柴崎はビルドアップすることもなかなかできずに、比較的余裕のある岩政と青木は相変わらずいいパスは入れられません。 それどころか横浜FMのプレスにボールを下げまくるという事態に陥り、ボールをもらいにボランチや2列目の選手が下りて行かないといけないので布陣が間延びしていました。 前半より内容がまずくなっているのをセレーゾ監督も察知して、さすがに早く動いて来ます。 しかし、最初のカードが中村に代えてジュニーニョという時点で終わっていましたね。 相変わらずボールロストが多いですし、スペースがないといいプレイできないですから。 すぐさま野沢に代えて遠藤も入れたので2列目でボールが収まらないという最悪の事態は避けられましたが、中村と遠藤を組ませる時間を作って、さらに本山と遠藤、最終ラインにプレスをかけられてもいなして縦パスの入れられる山村を入れれば得点も狙えたと思うんですけどね。 1枚目にジュニーニョを使ったので、FWを削って本山を入れるしかなくなりました。 この辺りの采配も相変わらずチグハグですね。 鹿島はカウンターから左サイドで大迫が仕掛けてファーにシュートというシーンを2度作りますが、どちらもゴールまでは至らず。 78分には右サイドで西の判断が遅く、ボールを奪われてからカウンターを受けます。 選手の戻りも遅いですが、ゴール前での青木と西のマルキーニョスへの対応も悪かったですね。 小林が右サイドに上がっていたのですが、どちらがどちらに付くかはっきりせずに結局2人とも自由にプレイさせてしまっています。 さらにその後はマルキーニョスをフリーでゴール前に入らせていますからね。 鹿島はシュートを多く打てていたのですが、中央をこれでもかっていうくらい固める横浜FMを崩せず遠目から狙うのがやっと。 中村俊やマルキーニョス、ドゥトラ、中澤くらい動いてくれたら別にベテランを起用するのもいいのですが、鹿島のベテランは全然動けてないですし、チームの攻守のバランスも横浜FMに劣っていますから。 ホームの1戦目を終えてかなり不利な状況に立たされてしまった上に、このままでは2戦目もちょっと厳しいですね。
フィジカルトレーニングの話 中断期間中、鹿島は宮崎でキャンプをしたわけですが、それによってチーム状態がよくなっていると思っている人が多いのには驚きです。 オリヴェイラ監督やセレーゾ監督の場合はむしろ逆です。 キャンプ明けはすこぶる選手のコンディションは悪いです。 もともとサッカーにフィジカルトレーニングという概念はありませんでした。 なぜなら昔のマンマーク時代は運動量がそれ程必要とされなかったからです。 しかし、ゾーンプレスが主流になるとサッカーのスタイルは激変、選手の運動量は倍にもなります。 これによってケガも多くなり、しっかりコンディションを作っていかなくてはいけないということで陸上競技のコーチからノウハウを取り入れることになります。 当然陸上選手はボールを扱わないので走り込みのメニューになり、キャンプで追い込んでそこからコンディションを上げて行き、ある時期にピークを迎え、そこからまた落ちて行くと言うバイオリズムになります。 この陸上型のフィジカルトレーニングはどこにコンディションのピークを持って行くかが鍵となり、昇格組や弱小クラブはスタートダッシュをかけるべくリーグ戦序盤に持って来ます。 逆に優勝を狙うようなビッグクラブは中盤以降にピークを持って来るので、どこのリーグでも昇格組が序盤に波乱を巻き起こすものの、中盤以降はビッグクラブが巻き返すという図式が起こっていたわけです。 オリヴェイラ監督やセレーゾ監督のやり方もそうですが、Jリーグにはこの陸上型のコンディション作りをする監督が多いですね。 しかし、このやり方はもうサッカー界では古いものと認識されています。 まず、かなり前から問われているのはボールを使わないトレーニングをする意味ですね。 陸上選手は走ることこそが競技ですから、走ることで肉体強化されるのは当然です。 それに対してサッカー選手は走るだけでなく、競り合い、ジャンプ、トラップなど様々な動きを要求されますし、走るにしてもダッシュや切り返しなどそれぞれの運動に応じた筋肉の強化が必要になって来ます。 もちろんボールを使わないトレーニングでもサーキットにそれらの動きを組みこむようなメニューを取り入れているのですが、今の主流の考え方はサッカーのための肉体強化はサッカーをすることでしかできないってことです。 そのため、海外の先端クラブのトレーニングはボールを使ってサッカーで実際に起こりうる動きを想定したメニューがメインになっており、キャンプでも多くの試合をこなすようになっています。 その方が試合勘も落ちないですからね。 器具を使った筋力トレーニングもケガ明けの選手が筋肉を戻すためにするくらいです。 しかし、ジョルジーニョ監督はこのことを理解した上でブラジルのスポーツ科学は世界でも最先端で、器具を使った筋力トレーニングでもサッカーに適した筋肉を鍛えられるという考えで独自のトレーニングをこれでもかってくらいやっていましたね。 この辺りは最先端過ぎてよく分からないですが、今後もしかしたら新しいトレーニングの流れになる可能性もあります。 ジョルジーニョ監督のトレーニングで特筆すべきは、フットボール型のフィジカルトレーニングですね。 これはバルセロナやモウリーニョ監督がいち早く取り入れてやっているもので、両方とも結果を出しまくっているので当然注目されています。 従来の陸上型のフィジカルトレーニングは年に数大会しかない陸上選手が、大会に合わせてコンディションのピークを持って行くのには適したトレーニングです。 しかし、サッカーは毎週試合をするので一時期の短いピークを迎えてもその後コンディションが落ち込むのは非効率、1年を通じて80%台のコンディションを保った方が効率的という考え方が生まれたわけです。 そのため、バルセロナは選手のコンディションを観ながら3週間周期でトレーニングによって負荷をかけて、残りの1週間は負荷を低くして超回復を促すというやり方をとっています。 当然、キャンプで必要以上に走り込むようなトレーニングはしないので陸上型より軽めのメニューになります。 増田が居残り練習をしようとしてジョルジーニョ監督に止められたということがありましたが、これは上記のことを理解していれば当たり前のことなんですよね。 実はブラジル代表のダニエウ・アウベスが5年前にセビージャからバルセロナに移籍したことも同じことがありました。 しかし、ダニエウ・アウベスはコーチの言う通りにしていたらバルセロナ時代が一番体が動くようになったとインタビューで答えています。 どう考えてもフットボール型のフィジカルトレーニングの方がサッカーにとっては理にかなっていますし、今後は日本でもこちらが主流になっていくと思います。 ただ、日本の場合は部活で走らされてしごかれて育っている選手が多く、スポ根大好きな国民性なので選手も練習量が短いと不安になりますし、結果が出ないとすぐにサポーターもメディアもキャンプで走り込みが足らなかったと理由付けたがります。 昨季のG大阪のセホーン監督もそう言われていましたが、松波監督に代わって中断期間にしっかり走り込んだにも関わらず何も変わらなかったですよね。 変わったのはレアンドロが入ってことで得点力が上がったくらいでした。 世界から遅れている日本はこんな感じですから、フットボール型のフィジカルトレーニングは浸透するにはまだ時間がかかるでしょうね。 今季のように長い中断がある場合は、陸上型のフィジカルトレーニングでもその期間を利用してまた体作りができるのですが、サッカーはトーナメント戦メインのカップ戦があるのでやはりコンディション作りが難しくなって来ます。 どうしてもリーグ戦に合わせることになるので、今季の鹿島で言えばコンディションのピークは5月、そして9、10月辺りに持って行くことになると思われます。 つまり、現段階でのコンディションは悪く、試合もしていないので試合勘もない状態だということです。 この試合ではその差が思い切り出ました。 セレーゾ監督もそれを考慮して中断期間の追い込みはセーブしたと思いますが、やはりキャンプ明けのコンディションで明らかに鹿島の選手は動けていませんでした。 ベトナム遠征組は比較的良かった印象があるのですが、そちらに参加していないメンバーは特に酷かったです。 さらに13日に新潟医療福祉大、15日に松本山雅と練習試合をしている横浜FMに比べて試合勘もなかったですね。 コンディションの悪さが一番出ていたのが決定力不足の部分ですし、試合勘の無さがもっとも出ていたのがレスポンス、相手の早いプレスへの対応の部分ですね。 オリヴェイラ監督がナビスコ杯やACLのトーナメント1回戦に弱かったのも偶然ではないということでしょう。 今後ACLを狙うならフットボール型のフィジカルトレーニングをする監督にするか、リーグ戦ではなくACLに合わせた陸上型のフィジカルトレーニングをするかのどちらかになると思います。 鹿島のようにチーム力が高く、すべてのタイトルを獲りにいくようなクラブはフットボール型のフィジカルトレーニングの方がどう考えても合理的です。
2戦目は難易度の高いミッションに… こーめいは中断明けのこの試合、上述したようなコンディション、試合勘がどうかという部分を一番気にしていたのですが、心配したところが出てしまったという感じです。 その結果、2得点されての完敗。 2戦目は90分で最低でも2得点をして無失点に抑えないといけないかなり難易度の高いミッションになってしまいました。 もちろんまだまだ可能性はあるとは言え、守備の固い横浜FM相手のアウェイ戦ですからね。 2点差から逆転したFC東京戦のようにはいかないでしょう。 でも、時間は90分間残っていますし、この試合でも決定機は作れていたので早い時間帯で得点を奪えればチャンスはありますね。 試合の行方は、この1週間でどのくらいコンディションを上げられるか(と言っても限界がありますが)にかかっています。 その上でセレーゾ監督の選手起用、交代策が奇跡的に上手く攻守の取れたメンバーになれば大逆転劇の可能性も十分出て来ると思います。
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テーマ:鹿島アントラーズ - ジャンル:スポーツ
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Jリーグに必要なのは現状維持か大胆な改良 |
【現状維持の何が悪いのか?】 これからの20年は一味違う 秋春制(すでにその実態は夏初夏制になっているので今後はそう呼称)のごり押しに続いて2ステージ制に戻すという話が湧き上がっていますね。 観客動員数が落ちているからと言ってガタガタ騒ぎ過ぎだと思います。 もちろん画期的な改良案があればやる価値はありますが、2ステージ制にしたらチャンピオンシップができるから盛り上がるという考えは安易過ぎます。 そもそも過去の平均観客数を観れば、2ステージ制の方が観客数が増加するという根拠はまったくないですし、むしろ1シーズン制にした4年目の08シーズンが最多ですからね。 チャンピオンシップの放映権料や収益をJ1全クラブに分配するという話で釣ろうとしているようですが、その金額が1クラブ1億円としたら18億円の収益を見込んでいるってことです。 そんな多額の収益がたった2試合で出るわけないですし、どう考えてもその半分すら厳しいです。 つまり、18クラブで分けたら分配金なんて微々たるものにしかならないですよ。 結局、何かを変えるにはそれだけの大きな資金が必要であり、小手先だけの改革で変わるのはレギュレーションくらいのものです。 こーめいは現状維持の何が悪いのかと思いますね。 日本は本当に変な国で企業でも店舗数や顧客数が落ちると、業績不振だという認識をしてすぐに騒ぎ立てます。 そのため、やたら急激に全国展開したり、稚拙な改革を急速に行ったりしますが、その結果没した飲食店は数知れず、某有名英会話教室や消費者金融は姿を消し、ユニクロも中国進出で何とか救われましたが危機に陥っていましたからね。 むしろ成功を焦り過ぎるのは失敗の素、ましてやスポーツ文化が一朝一夕で根付くわけがないですからこれからの20年は既存のサポーターを大事にしつつ、我慢強く根気を持って地道にサッカー好き、サポーターを増やす事こそ必要だと思います。 なぜ停滞しているくらいでガタガタ騒ぐのか、そしてその打開策が実にくだらない改悪案しか出て来ないのか不思議でなりません。 海外のサッカーだって決してこれまで順調に歴史を積み重ねて来たわけではないですよ。 例えば最近ではイタリアでカルチョスキャンダルがあって平均観客数はJリーグより落ちる事態に陥っていましたし、イングランドではプレミアリーグになる前は代表が弱体化してフットボール人気が落ち込んでいた時にヒルズボロの悲劇が起こり、フーリガンの問題も深刻な時期がありました。 どこも順風満帆に来たわけでなく、浮き沈みがあって今に至るのにJリーグは観客数が落ちているからと言ってどうして慌てて中途半端で改悪としか思えないレギュレーションの変更をしなければならないのかと…。 こーめいは現状維持でもこれまでの20年間とこれからの20年間ではサッカーを取り巻く環境の進歩度は全然違って来ると思います。 そもそも日本のように100万都市がゴロゴロ点在する国なんて稀ですし、その割にサッカーに関心がない人や代表や海外のサッカーしか観ない人はかなり多いです。 つまり、これから開拓できる土壌、可能性が残っていることであり、必要なことは現状(既存のサポーター)を維持しつつ、その土壌を地道に開拓していくことです。 やるべきことは決して小手先だけの既存サポーターを無視した変化ではないのですよ。 そして、こーめいが一番これからの20年間で大きく変わると思っているのは、行政・メディア・企業の決定権を持つ地位にサッカーが好きな世代が入っていくということです。 現在はこの世代にサッカーに興味がない人、野球好き、さらにはサッカーを敵視する人間までも多くいます。 そのため、サッカー界で何か大きな事をしようとしてもいろんな方面から妨害があるというのは実は多くあります。 そして、これまでの20年でもかなり行政やメディア、企業のサッカーに対する意識・扱いは徐々にですが確実に良くなっており、実際に50代の世代にサッカー好きな人、子供がサッカーをしているから自身もサッカーに興味を持つ人も増えて来ていますから、今後行政・メディア・企業の決定権を持つポジションにサッカー好きが多くなることは間違いないです。 これは本当に重要なことで、そうなって来るとサッカーに対して理解を得られやすいので今よりよっぽどいい環境、いい条件で大きな改革をすることができるでしょう。 海外でクラブのオーナーになる人、スポンサーになる企業もサッカーが好きでなった人が多いですし、中にはサッカー選手になりたいと思う子供がいるように、将来はクラブのオーナーになりたいと思っている人も珍しくありません。 結局、ビジネスにしてもサッカーが好きかどうかで話の進み具合も全然違って来ますからね。 そして、それは歴史を積み重ねてサッカーが徐々に国民に浸透していったことで生まれた意識なのです。 また、クラブライセンス制度を取り入れたばかりということも考えても、どこも経営に神経を尖らせているのに夏初夏制や2ステージ制にして収益を不透明にするようなことをやるのは完全に矛盾していますね。 やたらとJリーグの人気がないというネガティブキャンペーンがはびこっていますが、上述したように日本には思っている上にこれからの20年間に可能性がありますし、世界中でこれだけ多くの人を熱狂させて、愛されているサッカーが日本ではこれ以上受け入れられないということはないですからもっと自信を持っていいです。 Jリーグに必要なのはサッカーの可能性を信じてブレずにやり続けてサッカー文化の浸透図ることですね。 ただ、大胆(メディア王ルパート・マードックの5年間で267億円を始めとする多くの資金が投じられたおかげでプレミアリーグが成功したよう)な改良ができるならそのチャンスを逃す手はないですが、今のところそんな景気のいい話は聞こえてきません。 最悪なのはレギュレーションをコロコロと変えて既存のサポーターが離れてしまい、さらに新規の客も定着しないということです。
ダメなら戻せばいいは脳筋の証 2ステージ制についてのこーめいの意見を書く前に、こういう議論をするときに必ず現れるので予め断っておきますが「やってみてダメなら戻せばいい」は頭が悪い人が言う言葉です。 こんなことは誰でも言えることですし、会社でまともに働いたことのある人は分かると思いますが会議でこんな事を言う人間は相手にされません。 そもそもそんな次元の低い話をしているわけではなく、やるからには成功する確率をいかに上げるか、どうやったら効果を最大限上げられるか、失敗した時はどうすれば損害を抑えられるかを話し合う事が議論すると言うのです。 仮に夏初夏制や2ステージ制にしてJリーグの平均観客動員数が5,000人落ちたとします。 やってみてダメだったから戻したとしてもその5,000人全員が戻って来ることは絶対にないです。 Jリーグから離れている間に他に熱中できるもの、娯楽を見つける人もいますし、サッカーへの熱が冷めて再加熱しない人は必ずいます。 少なくともそういう人たちをどう呼び戻すか対策がなければ、「やってみてダメなら戻せばいい」なんて口にしてはいけませんね。 ですが、メディアやブログで実はかなり対策なしの「やってみてダメなら戻せばいい」と言う人はいるのですが、その人は頭が悪い無責任な人間だと思って間違いないです。 「だったら失敗した時はお前が責任とれよ」の一言で逆切れするか、何も言えなくなりますから。 考える力のない思考弱者な人間が無責任に適当な妄言を吐いてるだけですから、そういう人たちの言葉に耳を傾けるのは時間の無駄でしかありません。 少し前に国をあげて「やってみてダメなら戻せばいい」っていうのを日本国民全員が経験ましたが、結局、戻した後に残るのは大きな混乱と損害、そして頭の悪い人間に何かさせてもロクなことはおきないという教訓だけです。
【2ステージ制の問題点 】 1シーズン制になったのは自然な流れ 鹿島は2ステージ制時に3度の年間優勝、また初めての1シーズン制の優勝クラブでもあり、その96シーズンを含めて1シーズン制でも4度の優勝を果たしています。 つまり、どちらのレギュレーションでも対応して強いチームを作れるので2ステージ制にそれ程悪いイメージはないです。 ただ、やはり年間を通してもっとも勝ち点を獲得したクラブが最強であり、優勝クラブであるべきだと思います。 そのため、2ステージ制よりは1シーズン制の方がいいですね。 鹿島サポーターとして多くの悲喜こもごもを経験できたチャンピオンシップには確かに魅力を感じますし、2度の優勝があることでメディアの注目は2ステージ制の方が幾分高かったと思いますが、メリットはそのくらい。 既存のサポーターのほとんどが反対している事をやる必然性は感じません。 莫大な新規スポンサー料や観客を見込めるというならもちろんやる価値はありますが、その場合まずその試算と目処を発表してくれないと、夏初夏制と一緒で具体的な話は一向に出ないのに話が立ち上がっては消える繰り返しで進まなくなりますね。 そもそも02シーズンの磐田の優勝も前年に前期で優勝、後期で準優勝を果たして圧倒的な強さを見せたもののチャンピオンシップで鹿島に敗れた悔しさ、レギュレーションの理不尽さからの両ステージ制覇でした。 その他にも年間勝ち点最多の柏がチャンピオンシップにも出れなかったり、PK戦で敗れた清水、短期間(特に後期に)調子が良ければ優勝できる可能性が高くなるなど、選手やサポーターは確実に理不尽さ、すっきりしないモヤモヤ感を抱いていました。 その結果、1シーズン制に移行したわけですが、また、同じことが繰り返されるだけだと思いますね。 未勝利5はどうする? 2ステージ制のデメリットに関しては、上述した理不尽さを始めいろんな方が触れているのですべてはとり上げませんが、こーめいがもっとも問題だと考えるのは消化試合が増えるということです。 昨年は横浜FM、新潟、札幌、G大阪、鹿島が未勝利5と言われて5節が終了しても(横浜FMと札幌はそれぞれ8節と9節が初勝利)まで勝利がありませんでした。 今季も開幕からなかなか勝利できなかったクラブが複数あったわけですが、12シーズンに最終的に4位まで上がった横浜FMでも17節終了時点では11位。 つまり、開幕から5試合で勝てないと残り12試合はもう後期への調整試合、チーム作りへの試合と変貌してしまいます。 1シーズン制なら降格圏内でモタモタしていると監督や選手にプレッシャーがありますが、2ステージ制になると前期は諦めてチームを作って後期に賭けるという言い訳が出来てしまいますからね。 むしろ落ち着いてチーム作りできるので、指揮官からすれば開幕5試合未勝利ドンと来いって感じですよ。 試合数が少ないと言うことはそれだけ早く優勝やACL圏内に入る可能性が無くなるということですし、2ステージ制にしたところで消化試合が減ることはないと思います。 レギュレーションは多少いじるのかもしれませんが、過去の2ステージ制だとチャンピオンシップ勝者が年間優勝、敗者が2位、あとは年間成績で順位をつけてACL、降格クラブを決めるということになるでしょうね。 こーめいは消化試合を減らすというネガティブな発想ではなくて、モチベーションの上がる試合を増やすというポジティブな視点に切り替えて考えるべきだと思います。
【Jリーグ改良案 】 2ステージ制の復活報道をきっかけにJリーグの取るべき道をつらつらと書いてきましたが、批判だけなら誰でもできるということでこーめいの改良案を書いておきます。 実は日本のスポーツ興行を発展させる上で抑えるべき要素はすでにはっきりしています。 それを押さえずして改革をしても失敗するか、たいした成果は得られないでしょう。 ①一発勝負or短期決戦(タイトルのかかった試合) ②観戦習慣の定着化 ③ギャンブル それが上記の3つなのですが、まず①と②についてはナビスコ杯と天皇杯の決勝、ちばぎん杯を観れば分かると思います。 タイトルのかかった試合というのはやはり注目度が違って来ます。 昨季のスルガ銀行チャンピオンシップもタダ券を配ったとは言え、タイトルのかかった試合では多くの人に興味を持ってもらえ、それだけ観客動員数を見込めるということですね。 観戦習慣というのはいつ開催するかを固定して、観戦者に習慣化してもらうことです。 これがけっこう大事で、テレビ番組も何曜日の何時にやっているか決まっていると習慣化されて、その番組を継続的に観る傾向が高くなります。 人気番組だからと欲を出して枠をずらしてしまうと視聴率低下、元の曜日・時間帯に戻しても視聴率が戻らず打ちきりと言うことは多々あります。 ナビスコ杯と天皇杯の決勝も開催時期は基本的に固定化されていますからね。 いつどの試合があるか決まっているのは重要(天皇杯決勝が元日でないといけないと言っているわけではない)なことです。 2ステージ制はともかく、チャンピオンシップはこの①と②の条件を満たしているので効果的な案ではあるのですが、2試合だけ(両ステージ制覇なら開催されずにスポンサー様に土下座するハメになる)なので旨みがたいしたことないのが難点です。 ③についてはBIGの好調さが物語っているでしょう。 Rマドリーの胸スポンサーのb-winもブックメーカーの会社ですし、なんだかんだで人間はギャンブルが好きで多くの人の興味を引き、莫大なお金が動く要素となります。 この3つの条件を満たしているのは、競馬や競艇ですね。 競馬は1レースごとに勝者が決まりますし、競艇は公平になるように1~6枠で1度ずつ出走して予選を行い、ポイントの高い選手が準優勝戦、優勝戦に駒を進めます。 1日2レース組まれることもあるので1週間以内でタイトル獲得者が決まります。 いずれもレースにはグレード(SG、GⅠ~Ⅲ)があって大きな大会程注目が高まりますし、賞金や動くお金も大きくなります。 ただ、競馬や競艇はギャンブルになりますが、サッカーはあくまでスポーツとしてイメージを持ってもらわないといけないですし、老若男女に興味を持ってもらいたいのでtotoの売上金をそのまま選手やクラブにってわけにはいかない分、競馬や競艇のように金銭的な融通は利きづらいのが難点ですね。 以上の点を踏まえてのこーめいのJリーグ改良案は3つ。
リーグカップ戦の実施 NHKは国営放送である事情からナビスコ杯をリーグ杯と呼称していますが、それとは違います。 文字通りリーグ戦の試合をタイトルのかかったカップ戦にするということです。 例えばFC東京-川崎の試合(今季で言えば8節)を小田急電鉄杯多摩川クラシコとしてタイトルのかかったカップ戦にします。 理想はリーグのすべての試合にスポンサーについてもらうことですが、そんなことはとりあえず不可能なのでまずは18クラブ9カードにスポンサーについてもらってリーグカップ戦とします。 ① シーズンオフにサポーターからタイトルをかけて戦いたいクラブをアンケート ② スポンサーの意向も組んで9カードを決定 ③ 月に1、2試合実施して対戦カードと開催日を○月○週と固定化して毎年開催 ④ H&Aは1年ごとに入れ替え ⑤ 賞金は500万円でも1,000万円でもいいのでいずれのカップ戦も同一金額に ⑥ トロフィー、優勝旗、シャーレなどをカップごとに作成、勝利したクラブが保管 ⑦ リーグ戦の勝ち点は通常通り勝った方に勝ち点3、引き分けは勝ち点1ずつ ⑧ 90分終了してドローの場合は延長戦なしのPK戦でカップ戦の勝者を決定 もちろんサッカーには昇降格、代表による中断(15年から試合数が減ればそれ程気にならなくなる)があるので完全な対戦カードと開催時の固定化はできないですが、なるべく固定化、継続して開催します。 そして、これを地上波でタイトルマッチとして放送します。 ただ、ゼロックス、ナビスコ杯と天皇杯の視聴率が高くない(それでもJリーグの視聴率は巨人以外の野球の試合よりは高い)ことからも分かるようにそれだけでは多くの人に興味を持ってもらえません。 決勝やタイトルのかかった試合と言っても結局上記の多摩川クラシコで言えば、両クラブのサポーター、あとはJリーグ、サッカーの好きな人が観るくらいでしょう。
スペシャルトトの実施 そこで3つ目の要素の登場です。 リーグカップ戦の試合をその節の最後の試合に組んで、この試合の結果でトトが当たるという状況を作ります。 ただ、従来のBIGやtotoでは最後の試合までにほとんどの人がはずれています。 ミニtotoはマルチ(2400~3,200円)で買えば当てるのは難しくないですが配当金が魅力的ではありません。 そこで、リーグカップ戦を含む5試合の勝敗分を予想する従来のミニtotoに、リーグカップ戦の試合で最後にゴールを決めたチーム(ホームなら1、アウェイなら2)、さらにゴールの決まった時間(スコアレスドローなら00、以下01~90、アディショナルタイムなら91分だろうと95分でも91)を予想します。 つまり、最後にゴールを決めたのがホームのFC東京で時間が87分なら、187とマークするということになります。 確率については頭のいい人が考えて予想する試合数を増やすなり、ヘッド・右足・左足・その他(胸、肩、背中など)、その試合のゴール数の予想を付け加えてもいいですし、いい感じに持っていってくれればと思いますが、重要なのは最後のリーグカップ戦までは当たりやすくするということですね。 予想するのが最後のゴールの時間というのが重要で、当然終盤の時間を予想すれば配当は低くなり、前半は高くなりますし、試合の最後まで見逃せないということなります。 そして、理想を言えば当選者が少ない時には億単位、低くても数千万単位の配当金が出るように調整できれば、普段サッカーに興味を持ってない人も引き寄せる要素になると思います。
賞金王決定トーナメント 3つ目は競艇でやっている賞金王決定戦です。 競艇の場合はその年の賞金獲得者上位12名しか出場できないので、その年のナンバー1レーサーを決める大会となりますが、サッカーの場合はあくまで日本一はリーグ戦で優勝したクラブであるべきです。 そのためリーグ戦の後にタイトル獲得クラブ同士のカップ戦というものは行いづらく、開幕前にスーパーカップが行われます。 初の1シーズン制であった96シーズンは鹿島が優勝しました。 その年はチャンピオンシップが行われないということで、リーグ戦上位2クラブ、ナビスコ杯優勝・準優勝クラブとリーグ終了後にトーナメント戦を戦ったわけですけど、これが何故か日本一を決める戦いみたいな報道のされ方をしてしまいました。 そして、リーグ王者の鹿島は決勝でナビスコ杯準優勝の名古屋に敗れてしまい何とも言えない気分にさせられたわけですよ。 そこで賞金王決定トーナメント銘打ちます。 その年の日本一のクラブはあくまでリーグ戦優勝クラブであり、賞金王決定トーナメントではその年もっとも稼いだクラブの称号を賭けて戦います ① リーグ、ナビスコ杯、天皇杯、スーパー杯、ACL、スルガ銀行チャンピオンシップ、上述したリーグカップ戦の賞金を対象に賞金獲得ランキングを出す ② 賞金獲得ランキング1~8位をトップハーフ、9~16位をボトムハーフとする (賞金額が同じ場合はリーグの順位によって決定) ③ クラブW杯出場クラブは不出場、17位のクラブが繰り上がって出場 ④ 両ハーフでそれぞれ8クラブのトーナメント戦を開催 ⑤ 開催地は1地域による集中開催 (ボトムハーフは普段Jリーグのサッカーが行われないような場所で開催して新規開拓) ⑥ 開催日はリーグ最終節の1週間後の土曜日に1回戦、水曜日に2回戦、日曜日に決勝 ⑦ トップハーフの賞金は1回戦が2,000万円(勝者1,200万、敗者800万) 2回戦は60,00万円(勝者4,000万、敗者2,000万) 決勝は1億円(勝者6,000万、敗者4,000万) ⑧ ボトムハーフの賞金はトップハーフの半分 ⑨ 90分を終了して引き分けの場合は30分ハーフの延長戦 ⑩ 延長戦を終了して引き分けの場合はPK戦で決着 ⑪ AllorNothigルールの採用(3点差以上で勝った場合は勝者が賞金を総取り) ⑫ トーナメント終了後その賞金を加算して賞金獲得ランキング、賞金王を決定 (クラブW杯出場クラブはそちらの賞金を加算) これならリーグ戦王者の尊厳を極力損なわないと思いますし、賞金ってサッカーの場合競馬や競艇より重要になって来ます。 競馬や競艇で好きな騎手・選手、馬が優勝すればもちろん嬉しいですが、いくら賞金を獲得したかというのはたいして思い入れが生まれないと思うんですよね。 対してサッカーの場合は、クラブに賞金が入れば赤字の解消から、経営の健全化、主力選手の慰留、補強、施設の充実などに繋がりますからサポーターとしても非常に気になる要素でもありますし、嬉しいわけです。 もちろんこれにも前述したスペシャルトトを絡めて世間の注目度を上げます。
とにもかくも先立つものは必要 リーグカップ戦の賞金を500万円とすると9試合で4,500万円、トップハーフの賞金総額が3億円でボトムハーフがその半分なので1億5,000万円になります。 合計金額は約5億円です。 イングランドのプレミアリーグはフットボールリーグから脱退して新しいリーグを作ったから上手く行ったわけではなく、そこに莫大な金額を投資してくれるスポンサーがついてくれたから成功したわけです。 そして、スタジアムなどの環境面を改善して世界中に放映権を売ることであれ程莫大な収益を出せるようになったのです。 また、近年ドイツ代表が強くなって結果を出して来ているのも2000年のEURO惨敗で危機意識が芽生えて、そこからの9年間で700億円を育成強化のため国内に投入しています。 各クラブに下部組織保有を義務付け、アンダー世代のブンデスリーガを行うなど大胆な改革を行いました。 つまり、大きな成功をおさめようと望めばそれだけの資金が必要となり、すでに述べたように同じ経営規模・資金で小手先だけのマイナーチェンジで何かをしようとしても結局たいしたことはできず大きな効果は得られません。 2ステージ制にしたところでJクラブに入る賞金総額は変わらないですし、新たに見込める収入はチャンピオンシップ2試合の放映権料と収入だけ。 それを18クラブで分配してJリーグの何が大きく変わるのかって思いますね。 ほとんどのサポーターが反対している状況でリスクを冒してまでやって、ほんの少しの変化を求めて何になるのか疑問です。 何か新しいことをするなら合計5億円のスポンサーを引っ張って来るくらいしないと大胆な改革はできないでしょう。 結局夏初夏制にしても2ステージ制にしてもそれをするに当たってどれ程の資金が見込めるのかをはっきりしないと議論はそれ以上進みません。 報道を観ると2ステージ制についてはやたらと威勢がよく大きな収入を見込めるような印象を受けます。 もしそれが本当なら5億円くらいの収入は見込めるのだと思いますし、それなら2ステージ制ではなくその金額を最大限生かして大きな効果を生む改良を考えるべきだと思いますね。 そもそも合計5億円くらいのスポンサーを引っ張って来れない企画力・営業力なら、最初から何をやっても無駄です。 ヤマザキがナビスコ杯で毎年1億9,000万円の賞金を出してくれていますから、このアイデアなら盛り上がるという改革を提案できる企画力と営業力があれば、2億円くらいのスポンサーなら十分見つかると思いますよ。 何かを変えるとなると2ステージ制程度の発想しか出て来ないから、資金を引っ張って来れないわけです。 今のJリーグに必要なのは現状を維持して地道にサッカー文化の浸透を図りながら動くべきタイミングを待つことか、大きな資金を新たに調達して大胆かつ抜本的な改革をするかです。 観客動員数が落ちているのは震災、日本の経済状況が大きいのはもちろんですが、近年毎年のように強引に突っ込んで来る夏初夏制の不毛な提案によって実際にJリーグへの気持ちが萎えている、嫌気が差しているサポーターは多くいます。 それも観客動員数減少の大きな理由になっているのではないかとこーめいは思いますよ。 組織や会社がゴタゴタしていると人は離れていくものですし、そんなところにわざわざ嫌な気持ちをしに新しく入って行く人はいないでしょう。 人間とはそういう生き物です。 代表の試合しか観ないようなミーハーなサポーターはそんなところまでは観てないので気にしないですし、コアなサポーターはそんなゴタゴタの中でもJリーグを観てクラブを応援しますが、その中間のサポーターには近年の日本サッカー協会の迷走と傲慢さは大きな嫌気となっとおり、日本サッカー界の発展を阻害しているのは確かですね。 焦って中途半端なマイナーチェンジ、改悪を繰り返しては既存のサポーター離れを起こし、新規サポーターが定着せず、事態を悪化させることにしかならないでしょう。 毎回日本サッカー協会やJリーグに対して思うのですが、頭の悪い人間が何人集まっていくら話そうと時間の無駄なんですから、何か新しいことをしたいならせめてこーめいが上記に示したような素案程度のものは早々に発表してメディアやサポーターの意見に耳を傾けて欲しいですね。
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これまでの鹿島アントラーズは…【2013】 |
中断期間ということでこれまでの鹿島の成績、チーム状況を振りかえってみたいと思います。
【成績を振りかえる】 13節終了時点で7勝4分2敗の勝ち点25でリーグ戦は4位、ナビスコ杯も決勝トーナメント出場を果たしていますから結果を観れば申し分ないと言えます。 また、鹿島が唯一監督の代わったクラブであることを考えれば上々という評価もできますね。 一方、シーズン前に多くの識者が鹿島の優勝を予想していたように今季の補強、戦力を考えればこのくらいの成績は当たり前とも言えます。 こーめいは順位予想する場合、当然鹿島が優勝すると予想するのですが今季は本当に優勝を狙えるチームだと思っています。 それだけの戦力が揃っていますし、むしろもっと上手く選手起用できていればもう少し勝ち点を上積み出来ていたと思いますが、成績自体は好位置につけているのでこれからの戦い次第では十分優勝が狙えますね。 いいスタートが切れたと言えるでしょう。
【昨季との比較で振りかえる】 昨季の13節が終了した時点の成績は5勝2分6敗、勝ち点17で10位でした。 しかし、実は20得点17失点は今季の21得点17失点とほとんど変わらず。 では、なぜ勝ち点は8の差が出来たのかというと以下のことが考えられます。 準備段階の違い まず昨季は準備段階の時点で今季と大きな差がありました。 震災による収益の低下、スタジアムの修繕、世代交代の意図などがあってストーブリーグの動きも控えめ。 その上にキャンプから4-4-2のダイヤモンド型に取り組んで機能しなかったことが大きかったですね。 それからドゥトラ、レナトとシーズン途中で獲得するのですが、新しい選手を組み込んでからサッカーを連動させるのにこれまた時間がかかってしまいました。 今季はフロントもその反省を踏まえてストーブリーグから積極的に選手補強しましたし、セレーゾ監督も守備組織の構築から入るタイプなので序盤から手堅すぎる程の試合をしたことで安定した成績を残すことに成功しました。
単純な戦力、特に攻撃力の違い ただ、それでも悪くないスタートを切れたのは単純に今季の戦力が昨季より大きく上回っているからです。 ダヴィ、野沢、中村、前野の獲得に加えて大迫、柴崎が昨季の一年で大きく成長したことは結果にも如実に表れていますよね。 もっと具体的に言えば大きく違うのは攻撃陣の個の力です。 前述した通り得点と失点数はほとんど同じ。 しかし、昨季は開幕4試合で得点なし、G大阪と札幌戦で大勝したことを考えると明らかに今季より攻撃力は劣っていました。 チーム作りは守備より攻撃の方が構築に時間がかかりますが、今季はそこをダヴィ、大迫、柴崎のゴラッソ、野沢のプレイスキックという個の力で補えたことで序盤から勝ち点を拾っていけたと言えます。 実際にオリヴェイラ監督、ジョルジーニョ監督の1年もそうでしたが、今季もリーグ序盤は攻撃がチームとしては機能していませんでした。 チーム作りをしている段階で、個の力で得点を取れるかどうかの違いは本当に大きかったですし、監督としては助かったでしょうね。
チームのベクトルの違い そしてもっとも大きかった違いはチームのベクトルの向きです。 オリヴェイラ監督のチーム作りの失敗を受けてジリ貧に陥っていた鹿島は、チームのベクトルが右下がりになっていました。 そんな中スタートしたのがジョルジーニョ監督の12年シーズンだったのですが、チームの状態が下向きのせいか、曽ケ端の凡ミスや誤審など信じられないレベルの出来事が連発。 とにかく波に乗りきれないという状況が続きました。 その結果リーグ戦では低迷してしまったものの、最終的には大迫と柴崎が大きく成長したこともあってチームのベクトルは何とか右上がりにすることができました。 やはりチームのベクトルが下向きでスタートするのと、上向きでスタートするのは全然違いますからね。 今季は曽ケ端がこれまでのMVPと言える程の好プレイを連発、浦和戦では大きな被害を受けたものの誤審による損害も昨年に比べたら相当マシです。 また、チーム力が大幅にアップしているのにセレーゾ監督が先発メンバーを間違って起用していることもあって出場停止やケガ人が出るとむしろチーム力が上がるという事態になり、そのおかげで勝てた試合も特に中断前はありました。 やはりチームのベクトルが上向きであるせいか、目に見えない良い波が鹿島を押し上げてくれている感じがしますし、それによって現在の順位にいるというのもありますね。
【セレーゾ監督の采配を振りかえる】 予想通りと予想外 シーズン前にこのブログでも書きましたが、思った通り守備組織の構築から入るチーム作りで、攻撃は選手頼み。 選手交代の遅さ、守備固めのカードで足を引っ張る場面も見受けられました。 予想外だったのはもっと若い選手を積極的に起用するかと思ったのですが、ジュニーニョを左のサイドハーフに、中田をサイドバックとポジションを変更してまでベテランでガチガチに固めて来ましたね。 惜しむらくは大迫以外ボールの収まらない選手で前線を固めてしまったことで、個の力で得点はできていましたが、先発メンバーの選択を間違わなければもっと勝ち点はとれていたのでしょう。 ただ、監督が代わった分もたつきがあるのは仕様がないところでもあるのでこれから改善されていけばというところです。 しかし、やはり今季の戦力はかなり高いので誰が監督でもこのくらいの成績は残せていたと思います。 むしろこれだけの戦力があれば鹿島を知らない監督の方がフラットに選手を評価できるので、チームの構築ももっと早かったでしょうし、よりいい成績を残せていた可能性は高いでしょうね。
評価はできない セレーゾ監督の評価は今のところできないです。 なぜならこれからのチーム作り、采配こそが重要だからです。 今後もこれまでの40%先発で戦っていくならそこそこ安定した成績を残せるかもしれませんが、それだと鹿島に未来はないですし優勝を狙うのは難しいでしょう。 それ以上に怖いのはチームのベクトルが再び下向きになってしまう恐れがあることです。 そうなるとACL出場権を獲ったとくらいでは完全に監督の選択に失敗してしまったという評価になります。 今のところセレーゾ監督は戦力を完全に持て余している状態と言えますが、今後メンバーを入れ替えて行く可能性はあるでしょうね。 選手交代の遅さや守りに入る采配で失敗することはこれからも観られるでしょうが、最適解さえ見つけることができれば今年は十分優勝を狙えると思いますよ。
【これからの鹿島アントラーズは…】 現段階で鹿島の攻撃も守備も上手く機能しているとは言えません。 守備の改善 セレーゾ監督は守備組織の構築をまずは手掛けましたが、失点は昨季と同じ17です。 昨季の曽ケ端の凡ミスや誤審による失点、さらに今季は曽ケ端がスーパーセーブをバシバシ決めてチームを救ってくれていることを考えるとむしろ失点は多くなっている印象です。 ただ、それは今後よくなって来ると思います。 その理由は3つ。 1つは今季は守備組織はしっかり作って来ているので、それがこれからより効果を表して来るだろうからです。 前線からの守備、マークの受け渡しから細かいポジショニングなどもやっていますからね。 ただ、その組織も以下の2つの要素がなければこれまで通り失点が多くなって撃ち合いの勝負を征することが出来なければ苦しくなって来るでしょう。 その2つ目の要素のうち1つは、守れる選手を起用して攻守のバランスを整えるということです。 いくら練習で組織を整備してもすべての状況に対応できるわけではなく、個の判断が求められるところは多く出ます。 この部分で攻撃的なボランチ、サイドバックを並べていたまずさは昨季から観られますが、今季もやはり攻守のバランスが悪いと感じることは多々ありますね。 ここを改善しないとなかなか失点はなくならないでしょう。 そして最後は攻撃の時間を長くするということです。 これまで守備重視のつまらないサッカーを徹底して来たにも関わらず、昨季と失点が同じなのは守れないメンバーで90分攻められ続ける試合が多かったからです。 この主原因は前線にボールを収められる選手が大迫しかいないメンバーで戦っていたことですね。 現に本山が内容がよかったと言っていた甲府戦、岩政が最近は鹿島らしいサッカーができていると言っていた名古屋戦、FC東京戦はいずれもジュニーニョが出ていませんでしたから。 つまり、鹿島らしいサッカーをするにはもっと攻撃する時間を長くしなければいけないし、そのためには前線のメンバーをもっとボールの収まる遠藤、中村、本山を積極的に起用することが重要になって来ます。 そして、攻撃する時間が長くなれば失点も少なくなるということですね。 その場合、後ろの選手の攻守のバランスは整えてカウンターに備えれば万全になります。
攻撃の改善 攻撃の改善はすでに述べたようにボールの収まる選手を起用するということです。 これで8割方は改善されます。 他の選手のところで攻撃を作れればダヴィをもっとフィニッシャーとして使えますし、鹿島らしいサッカーは十分展開できるでしょう。 ただ、それでもダヴィの状況判断、周囲とのコンビネーションを上げることも重要となって来ますね。 FC東京戦で大迫に出したスルーパスのようにいいタイミングで周りを使うことができるようになれば、相手も守備の的を絞りづらくなるでしょうし、ダヴィが完全にフィットすれば鹿島の攻撃は進化するでしょう。
戦力補強 気になる補強ですが、ブラジル人枠も1つ余っていますしシーズン中の獲得は十分あるでしょうね。 ポジションはやはりサイドバックがいいと思います。 FWも選手層が薄い印象ですが、それはセレーゾ監督がジュニーニョを2列目で起用する訳分からないことやっているからで、ジュニーニョを第3FWとして使えばFWの戦力は十分でしょう。 中盤に能力の高い選手が揃っているので十分得点力になってくれると思います。 そう考えるとやはりいちばん選手層が薄いのは右サイドバックですよね。 レギュラーである西のオーバーラップ、守備には相変わらず物足りなさがあり、鹿島らしさがないですから補強はした方がいいでしょう。 ただ、赤字は絶対に避けたいところですからあくまで資金に余裕があればということになるでしょうけどね。
さて、ここまでの鹿島アントラーズを振りかえって来たわけですが、こーめいはこれまでの戦いからするととても優勝を狙えるとは思っていませんが、今季の鹿島の戦力なら優勝できると本気で思っています。 いいサイドバックを補強できればその可能性はさらに高くなるでしょう。 ただ、サッカーは相手がいるわけですし現在は首位クラブが頭1つ抜け出ている状況ですから、大宮の出来次第というのもありますけどね。 チームは宮崎キャンプに入りますが、そこでいい変化があればと思います。 しっかりコンディションと守備組織、そしてそれ以上に攻撃の組織を作り込んで追撃態勢を整えてほしいですね。
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